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膝の痛みが生じたら、あなたは薬を飲みますか? 筋肉の炎症など一次的なものなら、それで治まるのを待つのもいいでしょう。ただ、変形性膝関節症など膝関節の痛みの場合、長く続くことも考えられます。
そのとき、薬に頼り過ぎる生活に抵抗があるなら、鎮痛作用が期待できる食べ物を取り入れてみるのをおすすめします。なかには鎮痛薬と同じくらいの効果が確認されているものも! 実は身近な食材にその作用があるのです。
膝の痛みの原因に作用する食材
「膝が痛い」「膝が腫れた」といった症状がすでに見られる場合、それは膝関節や周辺の組織に炎症を起こしていることが考えられます。こういった膝関節の炎症には、抗炎症食材を積極的に食べてみましょう。
鎮痛薬なみの効能があるという報告も:さくらんぼ
膝の痛みに有効とされるひとつめの食べ物は、意外にもさくらんぼ。西洋医学と補完療法の統合医療団体「Duke Integrative Medicine」のディレクター・Beth Reardon氏によると、さくらんぼ20個分には、鎮痛薬のアスピリンやイブプロフェンと同様の効能があるとのこと。
さらに1日45個を食べると、関節炎が起こった際に体内に現れるタンパク質、C反応性蛋白が25%も減少するという研究結果が世界で話題となりました。これは、国際化学誌「Nutrition」でも掲載されたデータです。C反応性蛋白の産生量は炎症反応の強さと相関しているため、減少させることで痛みが緩和するのは理にかなっています。
「45個も食べられないよ!」という人は、チェリージュースにしてみてはいかがでしょうか?
膝の痛みが4割減になったという報告あり:生姜
生姜に含まれるジンゲロールという成分に抗炎症作用があると言われています。実際、マイアミ大学のアルトマン教授が2001年に発表した論文でも、そのことが報告されています。具体的には、生姜エキスを毎日摂取した変形性股関節症の患者グループとそうでないグループで痛みの変化を比較したところ、生姜を摂取したグループでは、4割ほどの痛み軽減が見られたというのです。
2014年には国際変形性関節症学会でも、生姜による痛み減少について研究発表がされています。生姜を使ったこんなレシピ、今夜の食卓にいかがですか?
- 言わずと知れた生姜焼き(鶏肉や野菜、豆腐の生姜焼きだとよりGood)
- 生姜スープ(コンソメスープをつくる際に生姜をプラス)
痛みスコアが低下!:ウコン(ターメリック)
ターメリックとはウコンの英名ですが、これに含まれる「クルクミン」には、抗炎症作用があるそう。京都医療センター整形外科診療部から、変形性膝関節症の鎮痛効果も発表されました。同大学の中川泰彰氏が変形性膝関節症の患者に、ターメリックエキスのカプセルを投与したところ、有効成分を含まない偽薬を用いたグループより痛みを数値化したVASスコアが低減する結果になったそうです。
日常生活で口にすることはそれほど多くないかもしれませんが、次のように「ちょい足し」するなら、簡単にできそうですね。
- カレー(香辛料にウコンもしくはターメリックをプラス)
- ターメリックサラダ(野菜を塩こしょうや酢であえるときにプラス)
- ターメリックライス(炊飯器にバターやコンソメ、ローリエと一緒にプラス)
膝の痛み緩和に良いことづくし:脂ののった魚
注目の成分が、EPA。これは、あん肝やすじこ、さばなどに多く含まれる脂肪酸で、抗炎症作用の高いプロスタグランジンE3の原料です。
関節痛の緩和だけでなく、精神的ストレスを抑制する作用することからも変形性膝関節症への良い影響が期待できます。というのも、人間はストレスがかかると、痛みを抑制するためのドーパミンが正しく分泌されず、痛覚が増してしまうからです。つまりストレスを減らすことも、痛みの緩和には大事なことだと言えます。
お肉中心の食生活だとEPAが極端に不足してしまうため、なるべく魚中心の食卓を心がけましょう。EPAは魚の脂に多く含まれているため、スーパーで魚を選ぶ際には、トレーに血がたまっていない魚やお腹にハリがあるもの、色が鮮やかなものを選んでください。
調理法としては、魚の脂を逃しにくい煮魚がおすすめです。
膝痛に良くない活性酸素を除去:ビタミン
膝関節など体がダメージを負うと、損傷した組織を修復するため、活性酸素が発生します。体の正常な反応ではありますが、これが増え過ぎると厄介。正常な細胞まで攻撃してしまったり、痛みを発する物質が増えてしまったりするのです。
この活性酸素が増え過ぎないようにするのが、抗酸化物質。代表的なものだとビタミンCやビタミンEがあげられます(他にもポリフェノールやカテキンなど)。ビタミンCだと果物や緑黄色野菜、ビタミンEはたらこやいくらなどの魚卵系、またはナッツ系に多く含まれています。理想的なのは次のような食べ物です。
- パプリカのサラダ(他にもルッコラやブロッコリーをプラス)
- グリーンスムージー(トマトやモロヘイヤ×イチゴやキウイなど)
- アーモンドミルク(水に浸してミキサーで砕き、絞った汁をミルクにプラス)
膝の痛みが増してしまう食べ物
痛みを和らげる食材を積極的に食べても、NG食材を食べてしまっては本来期待される効果は得られません。膝関節の炎症が悪化して、痛みが増すことも考えられる食べ物も、同時におさえておきましょう。
酸化した油が膝痛につながる:唐揚げや天ぷら
活性酸素には酸化作用があり、この「酸化」が炎症を助長してしまいます。揚げ物ではサラダ油を使いますが、加熱することで油は酸化。つまり炎症に良くない状態で摂取しているのです。
また、油の酸化は時間が経つほどに強まります。そのため翌日の唐揚げや天ぷらは、さらに炎症を誘発する食べ物になっていると言えるでしょう。
膝痛を助長する脂質が多い:アイスクリームやケーキ
アイスクリームやケーキは糖質の高い食べ物ですが、同時に脂質も多く含みます。脂質は基本的には腸内で分解されますが、分解されなかった脂質を処理する際に活性酸素が発生。そのため、膝が痛いなら過剰摂取は控えたいところです。
そうでなくても体重増につながりやすい食べ物なので、膝への負担を増やさない意味でも制限した方が良いでしょう。
膝のためには適量を意識したい:牛乳
「膝の予防コラム」でもご紹介しているように、カルシウムが豊富に含まれるので膝の骨を思うと良い食材。ですが、こちらも高脂質です。そのため、過剰に摂取してしまうと活性酸素が増えて、炎症が悪化する恐れがあります。適量を意識して取り入れましょう。
ストレスをためない程度に意識しましょう
変形性膝関節症に関係する食べ物をご紹介しましたが、過剰に意識してストレスになってしまっては意味がありません。なぜなら、ストレスがかかるとドーパミンがきちんと分泌されなくなり、痛みが増してしまうことも考えられるからです。
NG食材も一口も食べてはダメというわけではありません。やってみようと思うなら、できる範囲から始めてみてください。