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変形性膝関節症の予防法としてまず始められるのが、生活習慣の改善です。
今回は特に食事に注目! 今あなたが食べているそれ、膝関節を破壊していませんか? 膝の痛みを進行させていませんか? 自分の膝と長くつきあい健康寿命を伸ばすためにも、膝に良い影響をもたらす食べ物を取り入れましょう。
変形性膝関節症の予防におすすめの食べ物
変形性膝関節症を予防するために大切なことは、体重を減らす、骨や軟骨を丈夫にする、筋肉をつけるという3ポイント。これを毎日の食事でもできるだけ意識してみましょう。具体的には、次にあげる栄養素を含む食材が良い影響をもたらします。
膝軟骨の材料となるコンドロイチンやグルコサミン
膝痛の代表格である変形性膝関節症は、膝関節の内部にある軟骨がすり減ることで起こります。よって、基本的には膝軟骨の主成分であるプロテオグリカンの材料を補うような食事が良いでしょう。プロテオグリカンの材料として代表的なのは、コンドロイチン。また、コンドロイチンの材料になるグルコサミンも同様に大切です。
コンドロイチンを多く含む食べ物
- 納豆やオクラ、なめこ、山芋や里芋などのネバネバした食材
- うなぎやヒラメ、鶏の皮
グルコサミンを多く含む食べ物
- カニやエビなどの甲殻類
膝の骨をつくり強くするカルシウム
関節といえば骨。この骨にとって重要な成分がミネラルです。
例えば、骨と聞いてイメージすることの多いカルシウムもミネラルのひとつ。成人の場合、1日あたりに摂取した方が良いとされるカルシウム量は600mgが目安とされています。それなのに、日本人の約70%はその量を摂取できていないと言われているのです。
カルシウムを多く含む食べ物
- 牛乳やチーズなどの乳製品
- 桜えびやめざし、しらす干しなどの小魚
- ひじきなどの海草類
カルシウムと一緒にとりたいマグネシウム
カルシウムとバランス良く摂取した方が良いとされるマグネシウムも、ミネラルのひとつ。一般的に「カルシウム2:マグネシウム1」の割合が推奨されています。このマグネシウムにも骨を強化する働きがあります。
マグネシウムを多く含む食べ物
- アーモンドやカシューナッツ、ピーナッツなど
- あおさや海苔、わかめなどの海草類
- きな粉や豆腐、納豆などの大豆製品
カルシウムの吸収を助けるビタミンD
膝関節のためにカルシウムを摂取するとき、ビタミンDを合わせて摂取すると、カルシウムの吸収が高まると言われています。食事ではありませんが、日光を浴びると体内で生成される成分なので、家にこもらないことも意識してみましょう。
ちなみに、ビタミンと言っても果物にはほとんど含まれていません。
ビタミンDを多く含む食べ物
- 鮭やいわし、さんま、うなぎ、サバ、アジなど
- しらす干し
- すじこ、いくら、数の子などの魚卵
- きくらげや干し椎茸
筋肉をつくる良質なタンパク質
変形性膝関節症の予防にタンパク質は不可欠です。なぜなら、タンパク質は骨や筋肉を作り上げる材料。骨は言うまでもなく、膝関節の負担を軽減するためにも筋肉量をキープしたり増やしたりするのは大切です。
ただ、やみくもに摂取するのではなく、脂質の少ない良質なタンパク質をチョイスしましょう。
タンパク質を多く含む食べ物
- 鶏肉(特にムネ肉やササミ)やラム肉
- 豆腐や納豆などの大豆製品
- 卵や乳製品
変形性膝関節症の予防が期待できるメニュー例
必要な栄養素や食材が分かったところで、これらを効果的に組み合わせた食事メニューをいくつかご紹介しましょう。
ねばねば丼
ひざ軟骨の材料となるコンドロイチンを摂取するなら、ご飯の上にオクラや納豆、なめこなどを乗せ、さらに山芋をすりおろしてかける「ねばねば丼」はいかがでしょうか。骨を丈夫にするマグネシウムを含む海苔を散らせばさらにGood!
鮭のホワイトソースがけ
ビタミンDを含んだ鮭は、カルシウムが豊富なヨーグルトや牛乳とよく合います。鮭を焼いて、牛乳やヨーグルトで作ったホワイトソースをかけて食べましょう。
にぼしとサバの炊き込みご飯
にぼしとさばの水煮缶を使って、炊き込みご飯にしてみましょう。にぼしでカルシウム、さばの水煮缶でビタミンDが効率良く摂取できます。
しらすの卵焼き
良質なタンパク質が含まれる卵料理に、カルシウム豊富なしらす干しをちょい足ししてみましょう。しらす干しはタンパク質も豊富。簡単ですが、膝関節に必要な栄養素がたっぷり入っています。
ひじき入り豆腐のサラダ
ミネラル豊富なひじきと、マグネシウムやタンパク質を含む豆腐を混ぜるだけの簡単サラダ。他にわかめや大豆などをプラスすると、さらにGood!
変形性膝関節症に悪影響な食べ物
では逆に、変形性膝関節症の進行を早めるなど、膝の痛みに悪影響な食べ物はなんでしょう? 簡単に言えば、先にあげたような膝関節に良い働きをする成分を体外へ排出してしまったり、吸収を妨げたりするものがそれにあたります。
カルシウムを体外に排出してしまうカフェインや塩分
いくらカルシウムを意識的に摂取しても、ある成分をたくさん摂ってしまうとカルシウムが体外へ排出されてしまいます。その成分が、カフェインや塩分です。
飲み物のカフェイン量ランキング
玉露(0.16%)
コーヒー(0.06%)
紅茶(0.03%)
煎茶・ウーロン茶(0.02%)
※全日本コーヒー協会調べ
塩分の摂取目安と注意したい食べ物
厚生労働省が定めた「日本人の食事摂取基準(2015年版)」によれば、一日あたりの塩分の目標量は、18歳以上の男性が8.0g未満、18歳以上の女性が7.0g未満となっています。普段の食生活で塩分摂り過ぎにならないように注意しましょう。特に下記の摂り過ぎに注意しましょう。
- ドレッシング
- 麺類の汁
- 加工肉食品 など
膝関節の天敵とも言えるリン酸塩
リン酸塩とは、食品の水分保持や変色防止などのため、様々な加工食品に含まれている食品添加物。カルシウムの吸収を妨げたり、骨の中のカルシウムを分解して排出してしまったり、膝関節の健康に悪影響を及ぼす存在なのです。
リン酸塩が多く含まれる食べ物
- ハムやソーセージ、魚肉練り製品など
- ラーメンやパスタなどのインスタント食品
- 瓶詰や缶詰
- ジュースや炭酸飲料
変形性膝関節症のリスクが高まるかも?なビール
2015年、関節についての医学誌にイギリス・ノッティンガム大学の研究グループによる研究結果が掲載されました。その内容は、変形性関節症のうち、膝関節と股関節の疾患が、アルコール飲料とどのような関係があるのかを詳しく検証したものでした。
それによると、ビールをたくさん飲む人(検証では1週間に20杯以上の人)は、変形性膝関節症のリスクが2倍近く高まるという結果が出たそうです。この結果がすべてではありませんが、注意するに超したことはないでしょう。
ちなみにアルコールでも、ワインは飲む量が増えるほど変形性膝関節症のリスクが減った模様。だからと言って飲み過ぎないように気をつけてくださいね。
変形性膝関節症とアルコールの関係の調査結果
下記の数値は「オッズ比」と呼ばれる統計学で使われる尺度で、「ある疾患へのかかりやすさ」の確率を表すものです。今回の場合、このオッズ比が1より高いと、変形性関節症になるリスクが高いことを示し、1より低いと変形性関節症にかかるリスクが低いことを示します。(1杯を約300mLで計算)
ビール
1週間に20杯以上飲む人→1.93
1種間に7杯以下の人→数値下がった
ワイン
1週間に7杯以上の人→0.48
1週間に4〜6杯の人→0.55
変形性膝関節症予防の大前提は「バランスの良い食事」
膝痛予防にとって、積極的に食べたいものと控えたいものをご紹介しましたが、大事なのはバランスです。OK食材も、過剰摂取すると体に支障をきたすことがあります。また、急激に食生活を変えても続かないということが往々にしてあるでしょう。今とれていないものがあるなら毎日の食事に少しずつ足してみる。膝に良い食生活を続けるためには、そんな小さな意識から始めてみてはいかがでしょうか。